A-B


Bを選択】



アタシは、冗談で布団を捲って、レナードを誘った。

ニヤニヤと笑ってからかってやる。



ルディ

「レナード。いい感じにベッドが暖まってるけど?」


レナード

「マジ? じゃあお言葉に甘えて



レナードはアタシのいるベッドに入ってくる。

アタシは慌てた。



ルディ

「ちょちょちょ!?!? 待てよ! アタシがいるだろ!?」


レナード

「へ? だから暖かいんだろ?」


ルディ

「鈍感なのか、お前!?!?」


レナード

「は〜、あったけ〜」



レナードはアタシのすぐ隣で横になり、布団に入った。


なんということだろう。

アタシもそこそこ肌の露出した服を着ている。

レナードはほぼ半裸の格好。

お互いの素肌が触れる。



ルディ

「な、なぁ、レナード!」


レナード

「ん? どうした、ルディ?」


ルディ

「あのさもうちょっと、そっち行ってくんね?」


レナード

「俺、ベッドから落ちるだろ」


ルディ

「えっと狭い



適当に言う。

もちろん狭いが、恥ずかしい気持ちの方が大きい。



レナード

「ルディ? なんか顔赤いぞ?」


ルディ

「そ、そうか?」


レナード

「まさか、風邪ひいた?」


ルディ

「そんなわけ



言った時だった。

アタシはレナードに抱きしめられた。



ルディ

「ひゃっ!? な、なにして!?!?」


レナード

「いや、暖めたら、風邪治るかなって」


ルディ

「治るわけないだろ!!」



素肌が触れる面積が増えて、心臓が破裂しそうだ。

レナードの肌のぬくもりが直に伝わる。



レナード

「ルディ、なんか、動悸が激しくなってね?」


ルディ

「そ、そんなこと!」


レナード

「体も熱くなってる気がする」



抱きしめられているせいで、こっちが何も言わなくても、体の変化が伝わってしまう。

恥ずかしい



ルディ

「も、もういいからこんなとこ、ルースにでも見られたら大変だぞ!」


レナード

「誤解されたら解けばいいだろ」



大雑把で適当な男だ

しばらくの間、アタシとレナードは抱き合っていた。

時間が経つのが遅い。


不意に

レナードはアタシの首筋に顔を埋めた。



ルディ

「ちょ! レナード!?」


レナード

「ルディ、首の辺りからいい匂いするな」


ルディ

「そ、そうか!??」


レナード

「甘い匂いがする


ルディ

レナードは、なんか、男っぽい匂いがする」


レナード

「マジか」


ルディ

「なんか落ち着かない」


レナードはアタシの顔を見た。

レナードの顔は、ほのかに赤くなっていた。

アタシも顔が熱くなる。



レナード

「おかしいな。俺なんか、ずっとルディと、こうしていたい。落ち着く」


ルディ

「アタシは気が気じゃないよ。めちゃくちゃドキドキする」


レナード

「ドキドキしてんの?」


ルディ

「うんレナードは?」



レナードはアタシの手を取って、素肌の胸に当てた。

トクン、トクン、と。

心臓の鼓動が伝わる。

レナードの心臓



レナード

「俺、ドキドキしてんのかな?」


ルディ

「してると、思う」


レナード

「そっかぁ」


ルディ

「ねぇ、レナード



アタシは言った。