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アタシは、雨の屋敷へ晩御飯を食べに行った。


今日の晩御飯は、焼き鳥だった。


雨の屋敷で焼き鳥を頬張りながら、アタシは思った。


ジョシュアは、というか有翼人って、何の鳥がモデルなんだろうな。


白いから白鳥? ハト? アルビノのカラスだったりして。


焼き鳥をもう一口食べる。

有翼人の焼き鳥とかあったら、怖いな。

どんな味がするんだろうな。

ジョシュア味。

なんつって。


そんなことを考えながら、アタシは焼き鳥を食べるのだった。



ハミル

「それにしても、この焼き鳥、おいしいな。どこで肉を買ったんだ?」


レナード

「実は今日、ジョシュアとコンラートが屋敷に来たんで、あの2人をシめて、晩飯にしたんですよ!」


ルース

「はあ。手間のかかることを」


クレイヴ

「でも、どおりで美味しいわけだ。お肉が新鮮!」


カンネ

「コンラートさんのお肉も頂きます!」


セシル

「小悪魔も羽根が生えてるから、焼き鳥にしてもおいしいね!」



雨のメンツたちの声が、どこか遠くで聞こえるようだ。



ルディ

………



あれ?

アタシ、今日ジョシュアと会ってたよな?

ジョシュア、普通に、いたよな?

カフェ行って、プラネタリウム見て


………



全部。

アタシの見た幻覚だったのかな?



レナード

「ジョシュアをシめてるとこ、ルディに見られてさ、ルディったら泡吹いて気絶しちまったんだ。そこから、なんか訳わかんないこと言い出してなぁ。ジョシュアとカフェとか、プラネタリウムとか、うわごとみたいに言い出して」


ルース

「ご飯でも食べさせておけば、元に戻るでしょう。まぁ、ジョシュアの肉ですけど」


レナード

「だよな! ジョシュアの肉食わせたら、意識がハッキリしてきたのか、うわごと言わなくなったんだ。いやー、よかったよかった!」



アタシは、よく分からなかった。

ただ、ジョシュアがもう、この世にいないことだけは、なんとなく分かった。


お肉、おいしいなぁ




END【人喰い屋敷】