【Bを選択】
ルディ
「小さいけど、昔からある遊園地があるんだよ。そこ行くか?」
ジョシュア
「昔からある遊園地…もしかして、リトルワンダーワールドってとこ?」
ルディ
「そうそれ! よく知ってるな!」
ジョシュア
「観光ガイドブックで見たよ。陸地の階の中心地に唯一ある古い遊園地」
ルディ
「古さゆえに、見どころもあるよ!」
ジョシュア
「じゃあ、そこに行こうかな」
アタシとジョシュアは、遊園地へと歩き出した。
+++++
この遊園地は、入場無料なのだ。
ゲートをくぐれば、小規模だがジェットコースターや観覧車、プリクラハウスやゲームセンターが見える。
ルディ
「古いって言っても、やっぱ遊園地来ると気分上がるな!」
ジョシュア
「そうだね。どれから楽しもうか」
ルディ
「ジェットコースター乗ろうぜ!」
ジョシュア
「あ、そういうのは遠慮しておく」
ルディ
「絶叫ものダメなのか?」
ジョシュア
「僕は遊園地では、コーヒーカップくらいしか乗れないんだ。ジェットコースターは、高いところから落ちるのが怖いからね」
ルディ
「有翼人で飛べるのに、落ちるの怖いんだー…」
ジョシュア
「観覧車は最後に乗るとして…そうか、ここはコーヒーカップ無いんだ」
ルディ
「メリーゴーランドはどうだ?」
ジョシュア
「うーん、ちょっと乗るの恥ずかしい」
ルディ
「ゴーカート!」
ジョシュア
「運転音痴なんだ」
ルディ
「お化け屋敷!」
ジョシュア
「怖いのは苦手でね」
ルディ
「…ジョシュア、なんで遊園地行こうって言ったんだ??」
ここまで遊園地を楽しめないやつも珍しい。
ジョシュアは言った。
ジョシュア
「コーヒーカップと観覧車に乗りたかったから」
ルディ
「すげー限定的なのな」
ジョシュア
「まぁね」
ルディ
「じゃあさ、もう、観覧車乗ろう! それでベンチでゆっくりして、解散にしよっか」
ジョシュア
「そうしよう」
アタシたちは観覧車に乗った。
+++++
観覧車にはすぐ乗れた。
ルディ
「15分の空の旅ねぇ〜。小さいからすぐ終わるもんかと思ったけど、結構長時間乗れるんだな」
ジョシュア
「ルディは、観覧車乗ったことある?」
ルディ
「いーや。1人で乗っても楽しくないし。だいたい、アタシは飛べるから、わざわざ観覧車乗って高いとこの景色を見る必要もないからね」
ジョシュア
「そっか」
ジョシュアは外の景色を見ている。
ルディ
「ジョシュア、楽しいか?」
ジョシュア
「うん」
ジョシュアは感情の変化に乏しい上に、常に気難しそうな顔をしているから、楽しんでいるのか、正直分からない。
ジョシュア
「自分で飛ばずに、空の上からの景色が見れるって、新鮮だよ」
ルディ
「あー、言われてみれば」
ふと、アタシは前のゴンドラに乗る客が目に入った。