【Aを選択】
ルディ
「コンラートはカッコいいよ」
コンラート
「!!」
ルディ
「見た目だけな」
コンラート
「だけってなんですか! 他には無いのですか!?」
ルディ
「無いなぁ」
コンラート
「ぐほっ…!!」
心理的ダメージを受けるコンラート。
アタシは笑う。
ルディ
「まぁ、でも、いつかカッコいい男になれるように、応援はしておくよ」
コンラート
「ふふん! なって見せますとも! ルディが悔しがるくらいカッコいい男にね!」
コンラートは何かを決意したような顔をしていた。
+++++
数年後。
夕方のマジックアワー。
陸地の階の大きな公園の噴水の前にて。
アタシの前で、婚約指輪を差し出す男が1人。
コンラート
「ルディ。私と結婚してください」
数年間のうちに、コンラートはカッコいい男になっていた。
もちろん、見た目だけ。
ルディ
「コンラート」
コンラート
「なんでしょう?」
ルディ
「指輪、どこ??」
コンラート
「へ!?」
指輪の入っている箱を見るコンラート。
そこには、本来あるはずの指輪が無かった。
コンラート
「えぇ!?!? なぜ!? どうして!? 婚約指輪が無い!?!?」
ルディ
「まさか、どっかで落としたの?」
コンラート
「う、嘘だぁ!! そんなぁ!!!」
崩れ落ちるコンラート。
アタシは笑って言った。
ルディ
「コンラート、元気だしなよ〜」
コンラート
「ううう…!! カッコ悪い…」
ルディ
「まぁ、そういうとこが、コンラートらしいよ」
アタシはしゃがんでコンラートと目線を合わせる。
ルディ
「結婚生活、楽しみにしてるから」
コンラートはボロボロと泣き始めた。
アタシはそんな彼の背を撫でる。
アタシたちは、2人で人生を歩み始めるのだった。
END【カッコ悪い貴方と一緒に】